邦人7人犠牲バングラテロ 動機は日本の最高裁判決なのか
日本人7人が犠牲になったバングラデシュのテロ事件(7月1日)。事件後、武装勢力「イスラム国」は、「十字軍の国民を狙った」と犯行声明を出している。
日本人を殺害する“動機”になったのか。英語版「アルジャジーラ」(6月29日付)と英字紙「インディペンデント」(6月30日付)が報じたテロ直前の記事に、注目が集まっている。なぜか1カ月遅れだが、日本の最高裁が5月31日に下した判決について、詳細に報じているのだ。
アルジャジーラが報じた最高裁判決は、日本在住のイスラム教徒17人が起こした訴訟に対するものだ。訴訟のきっかけは、2008年7月の洞爺湖サミットのテロ防止のため、警視庁公安部が、都内のモスクに出入りするイスラム教徒の情報を密かに収集していたことだ。
10年、今回訴訟を起こした17人を含むイスラム教徒の顔写真、住所、交友関係を記載した記録が警視庁からネット上に流出。個人情報を収集した捜査は違法だと、17人は訴えていた。原告側弁護団も「問題の本質は、イスラム教徒を狙い撃ちしていること」と批判していた。