「生きものとは何か」本川達雄著

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 ベストセラー「ゾウの時間 ネズミの時間」の著者による若者向け生物学入門講義。

 生物の最大の特徴は、続いていくことだという。地球上のさまざまな生物は、38億年前に最初に誕生したものの直系の子孫だとされている。38億年の間、「全球凍結」や巨大隕石の衝突など、何度も存続の危機に見舞われながら、死に絶えることなく続いてきたのが生物の歴史である。体が精巧・複雑・繊細にできている生物が、これほどまで続いていくには特別な仕掛けが備わっていると考えざるを得ないと、その仕掛けの正体を建物を例に解説。

 その他、著者が行っている「生き物は円柱形」という小学校での出前授業をもとに生物の形について考察するなど、生物の本質について解き明かす。

 (筑摩書房 950円+税)

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