著者のコラム一覧
藤原緋沙子

高知県生まれ。2013年「隅田川御用帳」シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。著書に「番神の梅」「龍の袖」、「橋廻り同心・平七郎控」シリーズほか多数。

(10)左京の言葉に歯を食いしばる

公開日: 更新日:
イラスト・チユキクレア

 左京は千加の父が残した文書を読み終えると、膝前に置いて腕を組んだ。

「ううむ……」

 大きく息をつき、しばらく言葉を発しなかった。だがまもなく、豊と千加の顔を交互に見て、

「どこから出て来たのだ?」

 豊に訊く。すぐに千加が答えた。

「お父様の着物… 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り1,030文字/全文1,171文字)

【連載】万年橋の仇討ち

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ