「面白くて眠れなくなる生物学」長谷川英祐著
生物学は、生物の多様で複雑な現象を対象にしているため、覚えることが多く、苦手だったという人も多い。しかし、進化生物学者の著者によると、生物の多様な現象は、進化の原則を知り、物理、化学の原則を生物に見られる現象と関連付けるだけで、理解しやすくなるという。本書は、さまざまな生物現象を、進化というひとつの流れの下で解説した入門テキスト。
生物とは、約38億年前にただ一度だけ地球上に生じ、進化の過程を通して、現在の多様な姿に変化してきたものである。その過程を追いながら、DNAの構造や「遺伝・変異・選択」という進化が起こる条件などを解説。人間と同じようにうつ状態になるザリガニやミツバチなど、誰かに話したくなるエピソードが満載。
(PHP研究所 700円+税)