「図説 日本未確認生物事典」笹間良彦著

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 いにしえより先人たちから伝わる「実在しないのに実在する」奇現象生物たちを文献や伝承譚をひもときながら解説する事典。

「天狗」という文字が最初に登場するのは日本書紀。もともと、天狗とは中国で音を出す流れ星の意だったが、これを当時の日本人が「アマツキツネ」などと読んだために、狐や狐に縁のある存在と考えるようになったという。中国で天狗と記したのは、流れ星が落ちたところに「狗」のようなものがいると思われていたからで、これは日本の雷獣に対する考え方と同じだという。 その他、鬼や夜叉などの擬人的妖怪から、八俣大蛇などの龍蛇類の変化、鵺など鳥類の変化まで、114種の生き物を和本や錦絵などに描かれた図版とともに紹介する。

(KADOKAWA 1200円+税)

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