逆転間近? 視聴者やスポンサーの志向は地上波からBSへ
これが地上波の民放なら、何人かの有名人を集めてバラエティーにし、しかも「力道山は息子に対して鬼だった!」「秀樹、病気と過去を全告白!」とかナレーションとテロップであおり、スタジオにいるタレントがワイプに映されて泣いたりする絵が入るうっとうしい作りにするに違いない。
BSの欠点は通販番組が多いところだが、地上波も不景気で通販が増えてるから、地上波を見る意味は年々減っている。視聴率で迫れば、つけっぱなしで真剣に見てない人が多い地上波より、ちゃんと見られているBSのほうがスポンサーはお金を出す価値があると考えるだろう。視聴者とスポンサーの意識が逆転するくらい、地上波のゴールデンタイムのバカ騒ぎは末期的だ。なのにテレビマンには危機意識がない。
(作家・松野大介)