「再開発計画が白紙」中野サンプラザよりヤバい…築古マンションの不安な先行き

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 建築費の高騰で計画が白紙になったのが、老朽化のため2023年7月に閉館したJR中野駅前の中野サンプラザ(写真)の再開発。区は跡地にオフィスや住宅、ホテルやホールなどが入る地上61階の高層複合施設を建設予定だったが、インフレの影響で工事費の値上げを要請され、29年度内の完成を断念。計画の見直しを余儀なくされている。

 都心の再開発が軒並み、延期・中止に追い込まれる中、築40年以上の中古マンションの行方に注目が集まっている。23年末で約704万戸ある日本のマンションのうち、約137万戸が1985年以前に建てられ、世帯主の50%以上が70代以上と高齢化している。

「耐用年数は60年以上、管理状態によってはさらに長期間住めると言われています」(不動産アナリストの長谷川高氏)

 だが、耐震基準が引き上げられた1981年6月以前に建築確認申請された旧耐震基準の場合、震度6、7で倒壊しないと定められた新耐震基準より耐震性で劣る。南海トラフ巨大地震が想定される中、旧耐震マンションの多くは修繕積立金の不足により耐震改修工事が行われていない。一方、不動産相場の高騰でこうした築古を購入し、リノベーションして暮らす若い世代も少なくない。

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