随意契約“小泉米”をホメているのは新聞とテレビだけ…専門家の評判はからっきし
「5キロ2000円」で売り出した小泉米の化けの皮が一夜にしてはがれてしまった。発売当初は、家畜飼料同然の古古古米の物珍しさと、それを喜々として伝える新聞テレビにあおられ、われ先にと店頭に群がった消費者もいたが、今では小泉米は“世襲米ナナヒカリ”“郵政の二の米”と散々の言われようである。
「昨年夏以降、銘柄米(5キロ6000円超)やブランド米(5キロ5000円超)が高騰した。とにかく“まずくても安いコメ”を求める消費者の声に小泉(進次郎)農相が新たな選択肢を示したことは評価されていいかもしれません。しかし、コンビニが“ヴィンテージ米”などと称して握り飯を1個120円で売り出すそうですが、元々二束三文の古古古米ですから、火事場泥棒みたいなもの。それに備蓄米の在庫がなくなれば元のもくあみですよ。コメ市場はそんな生易しいものじゃない」(農水官僚OB)
実際、コメ市場は小泉米に冷淡だ。これまで店頭では品薄とみられてきた銘柄米、ブランド米が備蓄米大量放出の動きを受けて市場に出回るようにはなってきたが、価格自体は在庫調整的な値動きにとどまっており、小泉米への過剰な期待をいさめている。