阿部巨人がミスタープロ野球から課された「宿題」…長嶋茂雄さんが今季リーグ優勝&日本一以上に望むこと
3日に89歳で亡くなった長嶋茂雄巨人終身名誉監督の告別式が昨8日、東京・品川区の桐ケ谷斎場で非公開で行われた。
前日7日の通夜にはV9時代のチームメートや監督時代の教え子ら126人、この日もかつての仲間や後輩、関係者ら96人が参列。通夜では元巨人監督の堀内恒夫氏、原辰徳氏、告別式では盟友の王貞治ソフトバンク球団会長、OBで元DeNA監督の中畑清氏、そして愛弟子の松井秀喜氏が弔辞を読んだという。
生まれ故郷の高知県から冥福を祈った評論家の高橋善正氏がこう言う。
「ミスターの巨人監督1年目の1975年に53試合に投げた私は、引退する77年までの3年間で123試合に使ってもらった。主にリリーフが役目でしたが、ブルペンで準備をしていないのに登板を告げられたことが5回はあった。でも、どんなにムチャな使われ方をしても、腹は立たない。天下の長嶋茂雄の役に立てているのなら、ぶっ壊れてもいいと本気で思った。あれだけのスーパースターなのに、偉ぶったところが一切ない。あの笑顔でひと言ホメてもらうだけで、“この人のために”と思わせる魅力があった。長嶋さんに関わった人間はほとんどみんな、ミスタープロ野球に魅了される。入団1年目の開幕戦からスタメンマスクに抜擢してもらった、今の阿部慎之助監督も“長嶋さんのために”という思いが間違いなくあると思う。通夜に参列したという巨人の現首脳陣や岡本和真、丸佳浩ら現役選手もそれは同じでしょう。日本中に追悼ムードが続く中、“なんとしてでも長嶋監督に日本一を届けたい”という雰囲気が、今のチームの重圧にならなければいいとも思います」
巨人は3日の訃報から3連敗を喫し、連敗は今季ワーストの5まで伸びた。本拠地・東京ドームに戻った6日の楽天戦からは、選手・コーチ全員がユニホームの左胸に永久欠番の「3」のワッペンをつけて臨んでいるが、その日もパ・リーグ5位の楽天を相手に0-2で敗戦。打線がわずか4安打と沈黙した。