著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

体外受精クリニック爆破で注目…米国で静かに広がる「反出生主義」とは?

公開日: 更新日:

 カリフォルニア州の体外受精専門クリニックで大規模な爆発事件が発生し、全米に衝撃を与えました。同時にスポットが当たったのが、アメリカに静かに広がる「反出生主義」の存在です。

 5月17日、カリフォルニア州パーム・スプリングスの体外受精クリニック前で、車に仕掛けられた大量の爆発物が爆発、クリニックを含む周辺の建物に大きな被害が出ました。貯蔵された卵子や胚などに損傷はありませんでしたが、車の残骸から1人の遺体が発見されました。これは爆弾を仕掛けた容疑者本人と見られています。

 アメリカでこれまで起きた医療施設の爆破事件といえば、中絶クリニックをターゲットにしたものが多くの人の記憶に残っています。1970年代に中絶が合法化されて以降、中絶反対派による爆破や銃撃、放火などがたびたび起き、死者も出ています。

 これまでの事件は、中絶を「胎児の殺人」と考える反対論者が過激化して起こったわけですが、今回は逆に「子供を産むための施設」に対して発生した暴力事件です。いったい何が起きているのでしょうか。

 FBIが示唆しているのは、容疑者と反出生主義(Anti-Natalism)との関連です。反出生主義はSNS上で広がり、数年前から急速に注目されるようになりました。反出生主義者は「この世に生まれることが不幸の始まり」「人が増えることで地球環境を破壊する」などの観点から出産に反対しています。2019年にはインドの27歳の男性が、「自分に断りなく産んだ」両親を訴えると発言し、大きなニュースになりました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐野勇斗は書道六段で英語も堪能 愛知県立岡崎西高校から明治学院大英文学科へ

  2. 2

    「Aぇ!group」草間リチャード敬太は事件から“ほぼ復活” 大阪学院大で学んだ苦労人の前途

  3. 3

    「おい、オマエ、挨拶に来てねえよな!」納会の二次会でラーメンをすする牧田明久にお灸を据えた

  4. 4

    これが日本の「中流」サラリーマン転落の軌跡 年金の「繰り上げ受給」を選ぶのは、お金と仕事がない人

  5. 5

    あのちゃん騒動の“最大の誤算”とは…番組終了より深刻な“サイレントサポーター”の離反

  1. 6

    ミスチル、銀杏BOYZ、T-BOLANの直前ライブ中止〈はやく判断できないのか〉アーティストの決断が遅れる背景とジレンマ

  2. 7

    嵐の大野智と相葉雅紀、二宮和也が通信制高校で学んだそれぞれの事情

  3. 8

    「佐々木朗希を殺す気なのか」 ロッテが頭を抱えた泥沼交渉劇の舞台裏

  4. 9

    案の定ナフサは不足…それでも楽観論ふりまく赤沢経産相がついに「報道介入」の異常事態

  5. 10

    嵐が去った後に340万人のファンが向かう先…Snow Man、M!LKに次いで有力“不祥事グループ”「ACEes」に募る不安