元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後
歴代最多の45回優勝を誇る元横綱白鵬(40=宮城野親方)の退職が昨2日、正式に発表された。
この日、相撲協会の臨時理事会が行われ、佐渡ケ嶽広報部長(元関脇琴ノ若)が報道対応。報道陣に配られた資料によれば、協会に提出された退職願は6月9日付。驚いたのは、7月以降は伊勢ケ浜一門の浅香山親方(元大関魁皇)が、宮城野部屋勢を引き取る案について触れられていたことだ。
【1】11月場所後に部屋再興案あったのになぜ?
白鵬が所属していた伊勢ケ浜部屋は7月場所から師匠が交代することもあり、八角理事長(元横綱北勝海)が浅香山親方に「今後は浅香山部屋で(宮城野勢を)預かること、準備期間も踏まえ、預かりの解除を11月場所後とすることを検討するように」と指示。白鵬にも通達済みだったという。
つまり、11月場所後には宮城野部屋の閉鎖が解除になる可能性があったというのだ。ならばなぜ、白鵬は退職を決断したのか。
ある角界OBは「協会を信じられなかったのだろう」と、こう話す。
「部屋再興と言っても、あくまで口約束で、しかも『検討』にとどまっている。ただでさえ、白鵬は過去の素行、言動から協会に睨まれており、自分が嫌われているという自覚もある。協会がニンジンをぶら下げても、おいそれと信じられなかったのも無理はない。とはいえ、白鵬もあせりすぎです。過去、部屋が閉鎖になった木瀬部屋は再興まで2年を要した。白鵬も2年間我慢し、それでも再興が認められなければ、親方衆から同情の声も上がっただろうが……」
協会不信に陥った白鵬の勇み足とも言えそうだ。