五木寛之氏「親鸞の最後は無造作に書く。それは決めていた」

公開日: 更新日:

――だから、読みだすと止まらなくなってしまうんですね。五木さんは「親鸞は他力で書いた」というようなこともおっしゃっていましたね。

 そもそも、宗教家の教祖みたいな人を新聞小説の主人公にする例はあまりないと思いますよ。それを引き受けてくれる新聞社がたくさんあったのはありがたいことです。僕自身も老眼以外は健康でなんとか完走できました。それから、ここ10年くらいですか、いろいろなアプローチからの親鸞論が出ていますね。そういう時代の後押しもありました。僕は潮流の中の「流されゆく日々」を生きていますから、そうした流れに押し流されて書き終えた感じです。

――とはいえ、書き始めるにあたって、小説全体の構想というか、最後はどうしようかというものはあるわけですよね。

 僕が一番最初に考えたことはひとつだけです。親鸞の死を無造作に書こうと。本当に自然死というか、枯れ枝が折れるような死に方というか、とにかく、あっさり書こうと思ったんですね。僕は若いころジャズが好きでしたけど、モダンジャズではなくデキシーランドジャズが好きでした。あれは終わり方が唐突なんです。ブラームスの交響曲のようにしつこく、何度もジャジャーンとやらない。ポキッと折れるような、アレッて思う終わり方をする。親鸞もそう書きたかったのです。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    りくりゅう電撃引退も三浦璃来だけ競技継続の「ウルトラC」…ごく身近にも“前例”あり

  2. 2

    “幼稚さ”露呈した佐々木朗希「報奨金事件」…ド軍日本人スタッフ2名が「7000万円超」もらえず?

  3. 3

    小室眞子さん最新写真に「オーラがない」と驚き広がる…「皇族に見えない」と指摘するファンの残念

  4. 4

    エゴイストのような「人間性」がアウト? ドジャース佐々木朗希にトレード説がくすぶり続ける根拠

  5. 5

    小室圭さん家族3人ショットを「ニューヨーク・ポスト」が報道 1億円以上の新居から居住先、子供の性別まで赤裸々に…

  1. 6

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

  2. 7

    松重豊がついに引退を示唆し2代目探しに言及…「孤独のグルメ」井之頭五郎を継ぐ有力候補者の実名続々!

  3. 8

    佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れていた

  4. 9

    FIELD OF VIEWボーカル浅岡雄也さん 2002年の解散時は重圧で「うつ状態に」…6年前に再始動

  5. 10

    りくりゅうペア大逆転金メダルを呼んだ“かかあ天下” 木原龍一はリンク内外で三浦璃来を持ち上げていた