著者のコラム一覧
ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

多数派になびく国民性 都知事選は最悪の厄災でも変わらず

公開日: 更新日:

■SNSの盛り上がりもコップの中の嵐

 だがそれよりも投票率である。いや、コロナ禍とはいえ前回よりも下回ってしまうとは。SNS上の盛り上がりはかなりあったように思ったのだが、悔しいことに、まだまだコップの中の嵐であった。

 組織票というものは、上から言われて嫌々ながら書かされるものだと感じていた。そんなの投票所でいくらでも自分の好きに書けるのに、嘘つけばいいだけでしょ、と思っていた。

 しかしどうも組織票というのは、自分がその組織に所属しているという確証のようなものであるようだ。どうやらこの国の多くの人は「多数派につく安定感」や「勝ち馬に乗る」ことを望んでいるらしい。都知事に小池氏がふさわしいか、ということよりも、都知事は小池氏でいい、という何か大きな力に任せておいた方が正解だ、と考えている。

 私が若い頃は、おじいちゃん、おばあちゃんが「自民党に入れとけば間違いないでしょ」とニコニコ言っていたものだ。さすがにもうそんな時代ではないと思っていたが、実は何も変わっていなかった。

 コロナが蔓延してから、グローバリズムも多様性も、変わったと思っていたことが何も変わっていなかった、と知らされる。まだまだ闇の中でもがいていかなければいけないのか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 2

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  3. 3

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  4. 4

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした

  2. 7

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  3. 8

    巨人は国内助っ人から見向きもされない球団に 天敵デュプランティエさえDeNA入り決定的

  4. 9

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 10

    佐藤輝明はWBC落選か? 大谷ジャパン30人は空前絶後の大混戦「沢村賞右腕・伊藤大海も保証なし」