(15)この正月で七十になった
〈墨染の特使〉
弥太郎は、柴屋軒宗長と名乗る僧を伴い本丸へと向かう。平山城とはいえ、本丸へは石段が続き、老人であれば辛いこともあろうかと思うが、宗長という老僧の足取りは揺らぎがない。
「老師は御幾つでいらっしゃるのか」
思わず問うと、ああ、と頷いてからひのふ…
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