食品保存料が高血圧や心血管疾患のリスクになる? 欧州心臓病学会誌が掲載
食品に添加される保存料は、微生物による腐敗や病原菌の増殖を防ぎ、賞味期限を延ばす役割を担っています。また、クエン酸やビタミンEなど、保存料として用いられる物質の中には、血圧を下げたり心臓病のリスクを低下させたりする物質も存在します。そのような中、保存料の摂取と高血圧や心臓病のリスクの関連性を検討した研究論文が欧州心臓病学会誌の電子版に2026年5月20日付で掲載されました。
フランスで行われたこの研究では、15歳以上の11万2395人(平均42.8歳、女性78.7%)が対象となりました。研究参加者に対してオンライン上で食事内容を記録してもらい、保存料の摂取量が最も少ない集団から最も多い集団まで3グループに分類しています。
また、患者の自己申告や公的なデータベースを用いて、研究参加者の高血圧および心臓病の発症に関する情報が取得され、保存料の摂取量との関連性が解析されました。なお、保存料は心臓病のリスクの低下が示唆されている抗酸化作用のある保存料と抗酸化作用のない保存料に分けて解析されています。
中央値で7.9年にわたる追跡調査の結果、抗酸化作用を有さない保存料では、摂取量が最も少ない集団と比べて、最も多い集団で心臓病の発症リスクが16%、高血圧の発症リスクが29%、統計学的にも有意に増加しました。抗酸化作用のある保存料も同様に、高血圧の発症リスクが22%増加したものの、心臓病については明確な関連性を認めませんでした。
論文著者らは「解析結果の一般化には慎重な判断が必要だが、今後も同様の研究結果が報告されるのであれば、食品添加物の規制に対する再評価も視野に入れるべきだ」と考察しています。



















