著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米国で高齢者が痩せ始める…史上最大のダイエット実験がスタート

公開日: 更新日:

 成人の7割強が太り過ぎのアメリカで、史上最大のダイエット実験が始まろうとしています。

 7月1日、7000万人が加入する高齢者向け公的医療保険メディケアで、GLP-1肥満症薬を月50ドル(約8000円)で利用できる試験プログラムが始まりました。

 ウゴービやゼップバウンドなどGLP-1薬は、脳に働きかけて食欲を抑え、満腹感を長く続かせることで食べる量を減らし、減量につなげるものです。すでにアメリカ成人の1割以上、約2800万人が減量目的でGLP-1薬を使っていて、使用経験者は約4000万人にのぼります。

 しかし費用は、これまで月1000ドル(約16万円)を超えることもあり、普及の壁になっていました。それが月50ドルで使えるとなれば、高齢の利用者が一気に増える可能性があります。

 これは、ただのダイエットではありません。むしろ国の未来に関わる壮大な実験と言えるかもしれません。

 アメリカでは成人の4割近くはただの太り過ぎではなく、国が慢性疾患と位置付ける「肥満症」に分類されます。心臓病糖尿病脳卒中など多くの疾患のリスクを高める要因となり、アメリカの医療費を膨張させる原因にもなっています。特に高齢者にとって、肥満症は命に直結する問題もあります。



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