「睡眠障害」=「不眠」は心房細動の発症にも大きく関係している
梅雨明けと同時に全国的に厳しい暑さが到来し、寝苦しい夜が続いています。
これまで何度かお話ししているように、「睡眠」と心臓疾患には深い関係があります。厚生労働白書によると、1日の睡眠時間が6時間未満の場合、狭心症や心筋梗塞の有病率がアップするといいます。また、5時間以下では心臓疾患の発症率が上昇し、4時間以下になると冠動脈性心疾患による死亡率が上がることもわかっています。
また、米ハーバード大の研究では、5時間以下の人は、8時間以上の人よりも心臓病リスクが1.45倍。米国で行われた他の研究でも、6時間未満のグループは心臓発作の発症リスクが2倍、うっ血性心不全の発症リスクが1.6倍に上昇することがわかりました。
睡眠不足になると交感神経が優位になっている時間が長くなり、神経伝達物質のアドレナリンが大量に分泌されます。アドレナリンは心拍数を増加させたり、血流を増やして血管を収縮させるため血圧が上昇し、心臓の負担が増えて疲弊したり、動脈硬化が促進されてしまうのです。
さらに最近、睡眠不足が心房細動の発症リスクと関係していることも明らかになりました。岡山大の研究グループが、日本の全国規模のデータを用いて、心房細動を含む心血管疾患の既往がない178万764人を対象に、不眠症と診断されていた人とそうでない人に分け、その後の新規心房細動の発症リスクを比較したところ、21万6919人(12.2%)に不眠症が認められ、追跡期間中央値3.7年の間に、2万5779人が新たに心房細動を発症したといいます。不眠症のある人は、そうでない人に比べて心房細動の発症リスクが14%高く、とりわけ65歳未満および女性は、不眠症と心房細動発症との関連がより強い傾向が示されました。


















