「九ちゃん死亡」同日の紙面に自身の婚約記事 悲しい偶然

公開日: 更新日:

 スピード婚約である。

「坂本九さんのショーの司会をやってた縁で、ご夫妻に仲人を頼みました。快諾してくれたんで喜んでたのもつかの間、あの日航機墜落事故ですよ」

 1985年8月12日、御巣鷹山に墜落した日航機の乗客の中に坂本九がいた。

「九ちゃん死亡」を報じる同じ日のスポーツ紙に、「コント・レオナルドの石倉三郎 婚約」という記事が載った。何たる悲しい偶然だろうか。

「まったく、そんなこと、あり得ないよね。それで喪に服して、式と披露宴を1年延期したんです」

 披露宴の司会は兄貴分のビートたけしが務めた。私は小説雑誌に連載していた芸人伝で三郎を取り上げた縁があって出席したが、なんとも楽しい祝宴であった。

「芸人仲間が大勢来て、祝ってくれました。祝辞を述べるのに登壇したポール牧さんがコントの時と同じようにずっこけて倒れたり、白木みのるさんを、たけちゃんが『捕まった宇宙人です』って紹介したり、笑いが絶えなかったね」

 私の中では、三郎の幸せそうな表情が印象に残っている。 =つづく

(聞き手・吉川潮)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景