著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

プラス・マイナスは「劇場王」勝たずして名を知らしめた

公開日: 更新日:

 2018年、全国で500回以上の舞台に立ち、いつも全力で客席を爆笑の渦に巻き込んだ、平成から令和にかけての劇場王は「プラス・マイナス」ではないでしょうか。

 養成所時代は後にM―1グランプリで優勝する銀シャリ(当時は別コンビ)、キングオブコントで優勝するジャルジャルと同期でした。在学中、当初は漫才をやっていたジャルジャルがプラス・マイナスを見て「勝たれへんからコントに変えよう」と言わせたほど、抜きんでた存在でした。在学中に「M―1」3回戦突破という快挙で、本社からも注目を集めていました。

 粗削りではあるものの、迫力とネタの完成度は確か。彼らの持つ“昭和感”は玄人ウケで、「おもろいねんけどな」「うまいねんけどな」と言われつつ、爆発的な人気には結びつかないところがありましたが、着実に劇場出番を増やしていきました。迎えた18年、「M―1」敗者復活戦。勝ち上がった「ミキ」とは僅差の2位でラストイヤーを終え、決勝の舞台へは進めず。しかし、この舞台が評判になり、先輩たちのテレビやラジオ、SNSで拡散。「プラス・マイナス」の名を勝たずして知らしめることになりました。

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