「風俗カメラマン」山田厚俊著

公開日: 更新日:

「風俗カメラマン」山田厚俊著

 風俗とは無縁のフリーライターが、「風俗カメラマン展」に足を運んだことをきっかけに、風俗カメラマンという職業に興味を持った。カメラマンにもさまざまなジャンルがあるなかで、風俗を専門にするカメラマンがいたことに驚いたのだ。

 彼らはどんな経緯でこの道に入り、どんなふうにこの仕事に取り組んでいるのか。本書は、風俗という究極の接客業で生きる姫たちを輝かせるために、懸命にシャッターを切るプロカメラマンに迫ったノンフィクションだ。

 取材に応じているのは、自らを扇情カメラマンと名乗る酒井よし彦氏、元コスプレフォトグラファーのイチノセ氏、SNSでバズる写真を得意とするチチ氏ら9人のカメラマンだ。巻頭には彼らが撮影した風俗嬢の美しいカラー写真を掲載。さらにデジカメやSNSの登場の影響や、被写体側がどう写真家を選ぶのか、最終章では風営法改正で変化する風俗業界の今後にまで言及。遊郭の女を描いた浮世絵師の歌麿と同様、女の魅力を最大限引き出そうとするのが風俗カメラマンだと著者はいう。風俗業界における写真の重要性がよくわかる一冊となっている。 (草思社 2200円)

【連載】木曜日は夜ふかし本

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「墓じまい」に悩むシニア 費用や遺骨の始末より問題になる「家族の愛憎問題」

  2. 2

    馬場典子アナの「人生の転機」は日テレ入社7年目“福澤一座”の旗揚げ公演の初舞台

  3. 3

    長崎でも高市首相はスカスカ挨拶…戦争責任「反省なんかしておりません」95年の発言がSNSで猛拡散

  4. 4

    八王子実践・河本ロバート監督「ライブや家族旅行も、事前に相談があれば休ませます」

  5. 5

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  1. 6

    ヤクルト「早すぎた続投宣言」の代償…池山監督の来季続投決定後に泥沼、投手陣も崩壊

  2. 7

    国害SNSを告発 森山裕・自民党前幹事長「高市おろし」キーマンに急浮上の裏…不快感に国境なし

  3. 8

    中居正広氏が熊本地震被災地を支援と報道 引退後も変わらないチャリティー精神と芸能界復帰の可能性

  4. 9

    高市早苗がナチス礼賛本に推薦文…「♪盟友ナチス♪」の高須克弥を持ち上げた安倍晋三にも共通する体質

  5. 10

    巨人ドラ1候補に花巻東・古城大翔が急浮上! 父はG戦士「振り向けば古城」、岡本和真の後釜育成急務