「京都折々暮し」澤田瞳子著

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「京都折々暮し」澤田瞳子著

 京都で生まれ育った人気作家のエッセー集。

 毎月21日の東寺の「弘法さん」と25日の北野天満宮の「天神さん」で開かれる縁日。一方が晴れなら、一方は雨とことわざにあるが、「天神さんが晴れならお稲荷さんは雨」という別バージョンがあると聞いた。実はこれ、ただの天気の話ではなく、その背景には、今から1000年余りも前の雷神と化した菅原道真公(天神)と、国土を守護する三十番神に属していた稲荷大明神との因縁が関わっているという。観光客で大混雑の街中で、京都のあちらこちらに隠されたそんな歴史にも目を向けてほしいと思いを寄せる。

 そうした古都の暮らしから、「狩り」に行くほど好きな丹波篠山の黒枝豆などの食、そして旅にまつわる文章まで。直木賞作家の日常の点景が織り込まれた味わいある一冊。 (徳間書店 880円)


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