著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(3)貧富の差は医療の差に…「混合診療の実質解禁」が近づいている?

公開日: 更新日:

 日本の医療制度では「混合診療」、つまり保険診療と自由診療を組み合わせた受診は禁止されています(すべて自由診療扱いとなります)。ただし「選定療養費」と名の付くものについては、特例として事実上の混合診療が認められています。具体的には、差額ベッド、時間外診療、多焦点眼内レンズなどです。

 そのなかに「初診時選定療養費(別名・特別の料金)」が含まれています。診療所などの紹介状を持たずに大病院を受診すると請求されます。金額は「7000円以上(消費税込みで7700円以上)」となっていますが、上限は決まっていないため、1万円(消費税込みで1万1000円)を請求する病院もあります。

 じつはこの謎の請求項目が、健康保険の負担軽減にとって、カギになるかもしれません。ここでは、一律7000円、消費税は考慮しないものとして話を進めることにしましょう。

「特別の料金」は2016年に導入されました。大病院と、クリニックや中小病院との役割分担を明確化し、大病院への軽症患者の集中を防ぐのが目的でした。紹介状を持たずに大病院を受診すると、5000円を徴収されることになったのです。

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