中川大輔主演「旅と僕と猫」旅、猫、人間ドラマで人を和ませる
今月はじめにスタートした連続ドラマがある。全4話という短期決戦の木ドラ24「旅と僕と猫」(テレビ東京系)だ。
主人公は猫と会話できるトラベルライター・猫神守(中川大輔)。第1話の静岡県伊東市では迷子になっていた猫を、商店街の長老猫の力を借りて発見する。また第2話では忍野八海で初恋の相手・藍里(北香那)と再会。旅館の看板猫に見守られながら、彼女のこじれた「現在の恋」を修復していった。
守は物静かで、礼儀正しく、歯がゆいほど真面目で、ちょっと浮世離れした「いいヤツ」だ。しかも他者との関係には、猫が人間に対して示す「適度な距離感」に通じるものがある。一方的に依存されないこと。必要な時だけ寄り添うこと。いずれも猫の特性だ。中川は平熱の演技で守の人間味をうまく体現している。
本作の魅力は3つの要素が自然に重なっていることだ。まず「旅ドラマ」としての手触り。土地の風景、食、宿などが物語の流れに溶け込んでいる。次に「猫ドラマ」としての吸引力。長く続く猫ブームの文脈にありながら、可愛さを前面に押し出すのではなく、猫という存在の気ままさや静けさを丁寧に描く。
そして最後に「人間ドラマ」だ。旅先で出会う人たちの小さな悩みや迷いが、守と猫の視点を通すことで過度にドラマチックにならず、見る側をじんわりと和ませるのだ。



















