多賀城市立図書館(宮城県)「歴史のまち」にたたずむ家のような空間
市内には奈良の平城宮跡、九州の大宰府跡と並び「日本三大史跡」に数えられる多賀城跡がある。多賀城は724年に創建され、陸奥国の国府(地方行政府)と、軍政をつかさどる鎮守府が置かれた。かつて東北の政治・軍事の要衝だった多賀城市は「歴史のまち」でもある。
JR多賀城駅前の好立地にあるのが、市立図書館(本館)だ。1978年、伝上山に開館。2011年の東日本大震災による一時休館を経て、16年に現在の駅前にリニューアルオープンした。今年、移転開館から10周年の節目を迎える。
建物は鉄骨造りの3階建て。図書館とは別に各階に入るテナント部分はガラス張りで明るく開放感がある一方、図書館内は「家のように落ち着いて過ごせる空間づくりを意識している」(広報担当の鞠子李茉さん)という。建物自体も三角屋根の瀟洒な家を思わせる。
「図書館のフロアごとにコンセプトがあり、1階は『リビングルーム』、2階は『書斎』、3階は『学習・研究部屋』をイメージしています。1階は明るい照明でBGMも流していますが、2階は照明やBGMを落とし、読書に没頭できるつくりにしています。3階は勉強や仕事に集中できるよう、予約制の学習席を用意しています」(同)
蔵書は約30万冊。各階のコンセプトに沿った開架もこだわりポイントだ。
「24年度時点の数字になりますが、1階には料理や旅行、スポーツなどライフスタイルに関連する資料と児童書をあわせて約14万2000冊揃えています。2階は文芸書や人文、アートなどを中心に約9万7000冊、3階はビジネス書や学習・調査研究に役立つ資料、歴史・郷土資料など約6万1000冊を置いています」(同)
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