著者のコラム一覧
碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

テレ東ドラマ25「サ道2021」が提示した なぜサウナに入ると雑念が消えるのか

公開日: 更新日:

 現在のサウナブームの火付け役となった、伝説の番組が帰ってきた。ドラマ25「サ道2021」(テレビ東京系)である。

 主要人物も変わっていない。上野の「サウナ北欧」に集う、プロサウナーのナカタ(原田泰造)、偶然さん(三宅弘城)、イケメン蒸し男(磯村勇斗)の3人だ。

 このドラマは、彼らによる細かすぎて笑ってしまう「サウナ談議」と、ナカタが一人で訪れる実在の「極上サウナ」が、入れ子細工の構成で進んでいく。登場するサウナは今回も実に魅力的だ。

 栄えある復活第1弾は「東京ドーム天然温泉・スパ ラクーア」。とにかく館内が広くてキレイで、複数のサウナがある。特に小部屋でのセルフロウリュ(サウナストーンに自分でアロマ水をかけて蒸気を発生させる)が楽しそうだ。

 また錦糸町の「黄金湯」では、ナカタが100度の高温サウナ、16度の水風呂、さらに気持ちのいい外気浴までを堪能。いつものトランス状態のような快感、「ととのった~!」がやってくる。

 3人の間で、「なぜサウナに入ると雑念が消えるのか」が話題となった。結論は「思考から感覚に切り替わるから」。確かにそうかもしれない。サウナの効能の一つだ。

 ちなみに、魅惑のテーマ曲「サウナ好きすぎ」は、五輪開会式作曲担当で話題の小山田圭吾の作品。サウナの恍惚感を見事に楽曲化している(編注・テレビ東京は第3話より差し替えを発表)。

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