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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<145>「アプリコ」の株主総会は2018年12月に再び開かれた

公開日: 更新日:

「お疲れさまでした。どちらの社ですか?」

 早貴被告たちが野崎幸助さんが眠る墓地から姿を消した後、私は現場にいた記者たちと名刺を交換した。

「ほう、読売の大阪ですか」

「ええ、そうです。他の者も我々と一緒です」

「エッ! 5人も大阪の読売から記者が来たんですか?」

「ええ……」

 若い記者が苦笑した。これは、これは、と私はピンときた。読売の大阪社会部が大阪府警に太いパイプを持っていることは昔から知られている。

 そして2019年1月に私は、大阪府警の刑事がドン・ファンの関係者宅を訪ねていたことを知り、記事を作っていたのだ。一周忌の情報は大阪府警からのリークと推測して差し支えないだろう。

 この一周忌の半年ほど前、18年の12月18日に「アプリコ」で株主総会の再手続きが行われた。どうやら早貴被告の弁護士たちは、夏に開いたという総会に不備があったと自覚していたようだ。早貴被告は、住まいのある東京からベンツでやってきていた。

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