追悼・松鶴家千とせさん 糟糠の妻の支えで克服した「対人恐怖症」

公開日: 更新日:

 芸能界を生き抜いていくには、優しすぎたのかもしれない。

 七〇年代半ば、安来節の幕あいで漫才をしていた松鶴家千とせは突然、人気者になった。

■「“イェーイ、わかるかな? わかんねぇだろうな”って」

「安来節ってね、赤い腰巻き巻いてお姉さんが五、六人ずつ、パッパッパッて、おしりを振って踊るんだ。その後でぼくが出たら、お客さんがさーっといなくなる。トイレアワー。ションベンしにいったり、たばこを吸いに行ったり。誰もいないところで二〇分近く漫談をやるわけです。そうやって出ていくお客さんを引き留めて、寝ているお客さんを起こすために、“イェーイ”ってやったんです」

 千とせは両手でピースサインして、前後に大きく動かした。

「“イェーイ、わかるかな? わかんねぇだろうな”って」

 踊り子の色気目当ての客から注目を集めるためのやけくその言葉が受けた。

 七五年に発売されたシングルレコード「わかんねェだろうナ」は百六十万枚を超えるヒット曲となった。テレビ番組のレギュラーの他、二〇本以上のテレビコマーシャルに起用された。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網