食事を通してつながる人との関係「ゆうべの食卓」角田光代著

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「ゆうべの食卓」角田光代著

 パンデミックで東京に3度目の緊急事態宣言が出されたのをきっかけに、ひとみは夫の紀行に家庭内別居を提案する。ゲームのシナリオライターの紀行の不規則な生活に振り回されるとともに、自分だけが家事と仕事の両立をしなければならないことに疲れたからだ。食事の準備や洗濯は各自で、風呂とトイレの掃除は紀行が担当することになった。ひとみは結婚して初めて時間の決まった食事作りはなんと気が楽なのだろうと気づく。高校生の娘・結麻の弁当と食事はひとみが作るが、結麻は時折、「パパ飯」にすると紀行と食事を共にしている。(「パパ飯ママ飯」)

 ほかにも、夫が上海に単身赴任中、大学生の長男は1人暮らしで、高校生の娘と暮らす麻耶など、食事を通してつながる家族や友人、恋人との関係を描く短編集。

(新潮社 693円)

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