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増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

萩本欽一(13)母のおかずはみんなが残した魚の骨「真っ白になるまでしゃぶっていた」

公開日: 更新日:
 「味噌汁だけはおいしかった」(C)日刊ゲンダイ

 作家・増田俊也氏による連載、各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。待望の第2弾は、「視聴率100%男」として昭和のテレビ界を席巻したコメディアンの萩本欽一氏です。

  ◇  ◇  ◇

増田「まさに渡りに船ですね」

萩本「そうそう。その豆腐屋のオヤジがさ『2階に3畳の部屋があるからさ、アルバイトしてくれたらその部屋に住んでいいよ』って、話がすぐ決まった。それで豆腐配達しながらその家賃3000円の部屋に住むことに」

増田「当時の3000円っていったら現在の3万円ぐらいですか?」

萩本「えー、ラーメンが50円ですから」

増田「今のラーメン、1000円も普通になってきましたからね。15倍から20倍として4万5000円から6万円といったところですね」

萩本「うん。当時、兄ちゃんのお給料が大学卒で1万2千円。えー、20倍ぐらいだね。いろんなものを引かれてそうですね。サラリーマンって1万2千円でいろんなもの引かれたら1万円ぐらいかい? で、家賃は姉ちゃんが不動産屋だったんで、その不動産屋さんが住んでいいっていうんで、家賃はなかったから。みんなの食べれる分が1、2、3、4人、5人が食べるのが兄ちゃんの1万2000円」

増田「萩本家解散の原因というか根本的な理由はそこにあるんですね」

萩本「うん。兄ちゃんのお金でみんな食ってるのに、兄ちゃんが『俺には青春がない』って。『やっと就職したら俺のお金でみんな食ってる』って。たしかにいくらなんでもね。それでは青春がない」

増田「お父さんはその時は?」

萩本「親父はただ逃げ回ってるだけ。その時にはもう存在しないですね。誰も親父のこと言葉にすらしないんで。それは借金を持って逃げ回ってた。逃げ回ってたんだか、やってたんだかよくわかんないですね。えー、そのころ話は聞いたことないですね」

増田「でもいらっしゃらなかったわけですね」

萩本「えっ?」

増田「いらっしゃらなかったわけですね、その時はもう」

萩本「いや、もともと一緒には住んでなかったですから。週に1回帰ってきて、偉そうにそっくりかえって、『俺は
 

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