五月の歌舞伎座「團菊祭」で尾上眞秀が立役・女方“二刀流”の決意表明

公開日: 更新日:

 五月の歌舞伎座は毎年恒例の「團菊祭」。寺島しのぶの子(尾上菊五郎・富司純子の孫)が「尾上眞秀」として初舞台。これまでも寺嶋眞秀の名で舞台に出ていたので、いまさら「初舞台」でもないのだが、歌舞伎役者としての名をもらったというお披露目。

 口上はないが、50分の新作『音菊眞秀若武者』が作られ、眞秀は、前半は娘として踊り、後半は英雄・岩見重太郎の若き日として立ち回りを披露。男女どちらの役もやっていきたいとの決意表明だ。

■「家の芸」と格闘する團菊祭

 全体には、團十郎・松緑・菊之助がそれぞれの「家の芸」と向き合い、格闘する團菊祭となった。

 昼の部の最初は『寿曽我対面』。尾上松也と尾上右近が曽我兄弟。大幹部の御曹司ではない2人が、團菊祭でこの大役を演じるのは、菊五郎の懐の深さを感じさせる。同世代の巳之助、新悟、莟玉も出て、全体にかなり若い配役で、新世代の台頭を感じさせる。

 次が團十郎の『若き日の信長』。11代目團十郎のために大佛次郎が書き下ろした戯曲を、12代目、13代目と継いできた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし