「おまえレベルの話はしてない」芦沢央著

公開日: 更新日:

「おまえレベルの話はしてない」芦沢央著

 芝は20歳でプロの棋士になって、当初はタイトルへの野心を公言していたが、やがて口にしなくなり、研究会にも誘われなくなった。

 芝と中条と謙吾は奨励会に入ったときも三段に上がったときもほぼ同じだった。だが、芝と謙吾がプロになった後も中条は三段リーグにいる。

 芝と謙吾が対局したとき、中条が記録係を務めた。中条が芝に「残り1分です」と声をかける。謙吾が5六金を打った。芝は手を読み切られていると悟る。飲んだ水が喉を落ちていく。中条が「50秒、1、2、3、4……」とカウントする。芝の声がした。「負けました」。

 プロ棋士を目指した男たちの嫉妬や羨望がぶつかりあう青春小説。 (河出書房新社 1815円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網