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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

樹木希林が見守っているから吉永小百合の向上心が衰えることは決してない

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「(樹木)希林姉さんに怒られて」
 (吉永小百合フジテレビ系「ボクらの時代」9月3日放送)

 ◇  ◇  ◇

 日本を代表する俳優である吉永小百合(78)。彼女と故・樹木希林は生前「親友」と呼べるほど仲が良かった。しかし、最初から気が合ったわけではなかった。2人が出会ったのは、1981年から放送されたNHKドラマ「夢千代日記」。吉永は原爆症に苦しむ主人公を演じていたが、主演にもかかわらず、みんなで食事をすることもなく、楽屋に引きこもっていたという。そんな時のことを振り返って語った一言が今週の言葉だ。

 その後、今度は吉永を希林が認める“事件”が起こる。吉永は役柄を深く考えた結果、台本に書かれているセリフの中に、どうしても言えないセリフがあった。監督は「どうしても言って欲しい」と言うが、吉永は固辞した。希林をはじめとする共演者は、その話し合いで長時間待たされることになった。怒りを買ってもおかしくはない事態だが、希林は「待たされたけど、私はあんたを評価するわ」(「ボクらの時代」=前出)と認めた。それ以降、2人は急速に仲良くなったという。

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