著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

ヤーレンズは「M-1」ファイナリストでも芸歴長めの苦労人 決勝では一分のスキもない珠玉の漫才

公開日: 更新日:

 昨年末に行われた漫才日本一を決める「M-1グランプリ」は、気鋭の若手漫才師である令和ロマンの優勝で幕を閉じた。

 最終決戦で彼らにわずか1票差で敗れたものの、同じくらいの爆笑を巻き起こして鮮烈な印象を残したのが、楢原真樹(37)と出井隼之介(36)のコンビ・ヤーレンズだった。

 彼らが決勝で演じたのは、コント形式の漫才。おかしな人物を演じる楢原が、すさまじいテンポで細かいボケを重ねていく。出井はそんな彼に振り回されながらも、落ち着いたトーンでツッコミを入れていく。

 会話のスピードは速いのだが、しゃべりの技術が高くて安心して見ていられる。練習と実戦を重ねて、細部まで一分のスキもなく仕上げられた珠玉の漫才だった。

「M-1」の舞台でヤーレンズを初めて見た人も多かったかもしれないが、彼らはファイナリストの中でも芸歴が長めの苦労人である。

 2人はもともと大阪で芸人として活動していた。それぞれ別々のコンビを組んでいたが解散してしまい、サザンオールスターズが好きという共通点で意気投合して、コンビを結成した。結成当時のコンビ名はパープーズ。これはサザンの楽曲に由来している。今のコンビ名のヤーレンズも同じくサザンの楽曲から取られたものだ。

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