佐々木朗希のメジャー挑戦は“仕組まれていた”のか…背後にいた大手広告代理店とドジャースの思惑

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2024年1月の記事①を再公開

 佐々木朗希が不甲斐ない投球を見せるたび、SNS上では辛辣な声が吹き荒れる。高卒3年目に1試合19奪三振の日本記録、史上最年少の20歳5か月で完全試合を達成するなど投手として圧倒的なポテンシャルを持ちながら、なぜここまで叩かれるようになったのか。

 その背景には、ファンから「ゴネ得」とも揶揄された米挑戦騒動がある。23年オフに大きな物議を醸した古巣ロッテとの泥沼交渉劇、24年シーズンの不完全燃焼、そしてタンパリング疑惑まで取り沙汰されたドジャース入り──。日本球界最後の1年に何があったのか。当時の記事で振り返る。年齢、肩書は当時のまま。

  ◇  ◇  ◇

「すごく悲しい」

 昨年暮れ、パドレスのダルビッシュ有(37)が自身の音声配信サービスで、ファンからの質問に応答。ともにWBCを戦った大谷翔平(29)と山本由伸(25)が、同地区のドジャースに移籍したことについてこう言った。

「ドジャースの良さは分かっている。だから倒したいですし、いつも燃える」「大谷くんも山本くんも、もしパドレスが契約できるなら日本人で集まってドジャースを倒したいっていうのがあった」「(2人のド軍移籍が決まって)正直、力が抜けた。でも、(パドレスに移籍した)松井(裕樹)くんと頑張ります」

 大谷に続き、山本までライバル球団に移籍した無念さ、そして打倒ドジャースにこれまで以上に意欲を燃やす様が伝わってきたが、ド軍が狙っているのは2人に限らない。

 昨年10月、ドジャースのフリードマン編成本部長がお忍びで来日。京セラドームのネット裏で山本のレギュラーシーズン最後の投球をチェックした。これまで日本人選手の獲得に携わってきたゲレン・カー編成担当や、日本人の元球団関係者を伴っての視察だった。

 当日はドジャースのレギュラーシーズン最終戦。6日後にはプレーオフ地区シリーズのダイヤモンドバックス戦が控えている重要な時期に、11年連続でプレーオフに進出している強豪球団の編成責任者が日本人と編成担当とともに、山本の登板試合にわざわざ姿を見せたのは単に投球をチェックするのが目的とは思えない。まして彼らが手ぶらで帰るはずがないと思っていたら、その2カ月半後に山本はドジャーブルーのユニホームに袖を通した。

 ドジャースの編成責任者が、チームにとって重要な時期にあえて来日した目的はしかし、山本だけではなかった。

「佐々木朗希(22=ロッテ)ですよ。ドジャースは何が何でも彼が欲しいのです」と、ア・リーグのスカウトがこう続ける。

「山本の登板を京セラドームでチェックした前後のタイミングだと聞きました。ドジャースは佐々木に“秋波”を送ったというのです。ドジャースは岩手の大船渡高時代から佐々木に目を付けていて、3年春にはカー編成担当とジョン・ディーブル環太平洋スカウト部長がわざわざ栃木まで足を運んで練習試合を視察したくらい。プロ入り後も佐々木の球種ごとのデータを蓄積、メジャー平均と比較して細かく分析しています」

 フリードマン編成本部長は、ウォール街の投資銀行出身。レイズのGM時代に低迷していたチームをリーグ優勝に導いた実績を評価され、ドジャースにヘッドハンティングされた。補強に加えてドラフトと育成を中心にしたチーム編成が基本だが、それだけで11年間で地区優勝10回、2位1回の好成績を残せるわけではない。

 例えば前出のカー編成担当は2016年11月、WBC日本代表とメキシコとの強化試合の練習中、ドジャースの主砲エイドリアン・ゴンザレスが大谷と談笑した際にその場にいた。これがタンパリングじゃないかと大問題に発展、MLBが調査して翌17年、全30球団に対して日本ハムのアリゾナキャンプで大谷との接触を禁止する通達が出たくらい。メジャーでは“いわく付き”の人物なのだ。

 要するにドジャースはフロントの優秀な頭脳に加えて、タンパリング疑惑を指摘されるほど強引な手法を使っているからこそ、コンスタントに勝ち続けることができるようなのだ。

 そんなドジャースと佐々木をつなぐのは、大手広告代理店関係者だという。マスコミ関係者の話。

「佐々木がロサンゼルスのような市場規模の大きいメジャー球団に移籍して結果を残せば、CMを含めてその商品価値は莫大なものに膨れ上がりますからね。佐々木には一年でも早く、海を渡ってもらいたいのですよ。グラウンド外でもかなり朗希に食い込んでいて、公私にわたって面倒を見ています。プロ1年目のオフ、佐々木は山本由伸に大きな影響を受けた。2年目のキャンプでは由伸そっくりの投球フォームで投球練習を始めて周囲を仰天させたくらい。結果が出ず、フロントから“球団はおまえの高校時代のフォームを評価して1位指名したんだ”とたしなめられて少しずつ元の投げ方に戻した経緯があるのですが、このとき佐々木を山本に引き合わせたのが大手広告代理店関係者だったといいます」

 佐々木は12月上旬、球団にポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を直訴していたことが表面化。契約更改交渉がプロ4年目にして初めて越年となったのも、メジャー挑戦の時期に関して話がこじれているのは想像に難くない。

 佐々木を戦力にしたいドジャースと、商売に利用したい広告代理店関係者。ストレートの平均球速が160キロ近い「令和の怪物」とはいえ、プロ4年間で19勝(10敗)しかしていない22歳がここまでメジャー移籍に前のめりになっている裏側には“ウィンウィン”の両者の影があるようなのだ。

 仮に佐々木までドジャースに移籍するようなことになったら、ダルは何と言うだろうか。

(つづく)

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