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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

テレビで育ちテレビに憧れ…自然と備わったNON STYLE井上のポップな「大衆性」

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 石田も「悔しいのが、あいつ漫才向いてんねん。漫才うまいねん。だから腹立つんですよ。あいつじゃないとでけへん漫才いっぱいある」とプレーヤーとしての井上を高く評価している。

 そんなNON STYLEは「女子中高生が選ぶ好きな芸人1位がNON STYLEなんですよ。嫌いな芸人の1位がNON STYLE・井上なんですよ」(フジテレビ系「ライオンのごきげんよう」15年2月12日)と、井上自身がネタにしているように若者に人気がある。

 その人気を支えているのは、そのポップさだろう。それを生み出していたのが、井上の存在だ。ネタ作りは石田が担当しているが、その日どのネタをやるのかを決めるのは、基本的に井上の役割だ。自分で書いたネタは全部自分の子供。だから順番はつけられないからという理由でそうなったという。

「出来損ないの子もかわいいじゃないすか。お客さんに『おもんない』と思われてるネタほど、かわいかったりする。それをやりたくなっちゃうから、NON STYLEがポップな感じでずっといれんのは井上のおかげ」(「内村てらす」=前出)だと石田は言う。テレビで育ち、テレビに憧れた井上には、自然と“大衆性”が備わっていたに違いない。

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