最新回の朝ドラ「ばけばけ」ウラの見所~錦織(吉沢亮)、バカ正直にもほどがあるぞ。“どっちもできる女中”ゲスい要望がやりきれない

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コクハク

第6週「ドコ、モ、ジゴク。」#27

【朝ドラのツボ!】

 トキ(髙石あかり)はフミ(池脇千鶴)と花田旅館にしじみを売りに来たところ、ヘブン(トミー・バストウ)と平太(生瀬勝久)がケンカ中だと知る。

 登校したヘブンから旅館を出ていきたいと家探しを依頼された錦織(吉沢亮)は、さらに知事(佐野史郎)からヘブンの世話をする女中も見つけるよう難題を突き付けられる。ヘブンの女中を探しているとうわさを聞きつけ、なみ(さとうほなみ)が候補として名乗り出る。

【こちらもどうぞ】「ばけばけ」トキ(髙石あかり)の“違和感”、その正体が判明。運命の鐘ではなかったけれど

【本日のツボ】

「どっちもできる女中?」
 ※※以下、ネタバレあります※※

「しじみはいらんかえ~」「剥き身もありますけん」おフミとおトキが仲良くしじみ売り。おトキはそのままのしじみを1合2銭で、おフミはしじみを剥き身にしたものを1合4銭と倍の値段で。売りにきた先はいつもの花田旅館です。

「しじみごはんがすぐにできますけんええかと」とおフミがいえば、「母が早起きして丁寧に剥きましたけん、美味しいかと」とおトキもプッシュ。

 朝2時半に起きて剥き身にしたというおフミにほだされて、「いつものを2合、剥き身を3合」買ってくれる花田旅館の女将ツル(池谷のぶえ)なんていい人でしょう。

 父・司之介(岡部たかし)もここに牛乳を売りに来ていて(遅刻ばっかりしてヘブンに怒られるようですが…)、松野家にとってはまさに花田旅館さまさまです。

 その花田旅館主人の平太は、女中のウメ(野内まる)を目医者に連れて行かなかったことで、ヘブンにキレられ、目下、冷戦状態。ヘブンは錦織に、「旅館を出て、家を借りたい」と訴えます。

異人の妾は「人間扱いされない」時代

 その旨を知事の江藤に報告する錦織。知事からは「手伝って差し上げなさい」と。「だども、本当にひとりでは暮らせんわねえ」と心配する江藤。ヘブンからも身の周りの世話をしてくれる人が欲しい、と言われたという錦織に、「女中か…。そげすると、どっちもできる女中がええわねえ」と話します。

 ですが、「どっちも? どっちもと言いますと」と江藤の真意をまったく理解できない様子。「はあ?東京で何人もの外国人とつきあってきた君が、わからんわけないだろが。どっちもといったら、ほら、あの、どっちもだが」。

 そばをすすながら、そんなゲスい話をする知事に、なんともいえぬやりけれない表情の錦織。潔癖の錦織さんもようやく知事の言っていることがわかったようです。

 ヘブンが女中を欲しがっているという話を、記者の梶谷(岩崎う大)から聞いたのか、「とうとう私の出番だが」となみ。

「できるできる」と自分に言い聞かせるように祈り、「お客や芸者衆に聞いたんだけど、ラシャメンて、それはつらい思いをするらしいけん。異人の妾だあいうだけで、人間だない、言われて。悪口言われて、石投げられて。つばひっかけられて、身ぐるみはがされて、木に縛りつけられて…」と言います。

 私たち視聴者はおトキがヘブンと夫婦になることを知っているので、それを聞いているおトキもそうなってしまうのか、と気が気でありません。

錦織、バカ正直にもほどがあるぞ

 なみ(さとうほなみ)に話を持ち掛け、了承を得た錦織。「助かる」と。

 ここまではよいのですが、「実はヘブン先生が一番に望んでいた花田旅館の女中には真っ先に断られてしまって。まあ、当然といえば当然なんだが。願ったりかなったりだ」と言わなくていいことを言ってしまうのはいただけません。

 バカ正直にもほどがあります。

 もっともなみのほうはそもそもヘブンとなんとかなろうと思っていたわけで、まさに渡りに船。料理洗濯掃除なんでもできると手作り弁当でアピール、ヘブンの心を掴んだように見えましたが…。

 ところが、その日の夜、なぜかおトキのところにやってきた錦織。「単刀直入に言おう。ヘブン先生の女中になって欲しい」と告げます。「えっ」とおトキ。
ここで本日は終了となりました。

 なみがヘブンを怒らせるようなことをやらかしたとか? そして、なぜおトキに白羽の矢が…? 明日が気になります。

(桧山珠美/TVコラムニスト)

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