米球界の監督選びは“脱大物時代”へ…2010年以降のトレンドが収束、異色人物の就任が増えている
                         レギュラーシーズン終了後、成績が悪かった球団は来季に向け監督の入れ替えを行うことが多い。今年は10球団が交代作業に入り、すでに6球団の新監督が決まっている。2010年以降、MLBでは実績のある名将ではなく、成功している球団のベンチコーチを監督に招聘するケースが多くなっていたが、今年になってこのトレンドは収束し、異色の人物が就任するケースが増えている。
■新監督は大学野球の名将
 今年もポストシーズン進出を逃したジャイアンツは三顧の礼で迎えたメルビン監督を更迭し、後任に大学野球の強豪テネシー大のビテロ監督を据えた。ここ数年、いくつかのメジャー球団が、大学野球の指導者をコーチに据えて成功しているが、大学野球の監督がダイレクトにメジャー球団の監督に就任するのはこれが初めてだ。
 同新監督はプロの世界での選手経験や監督経験がまったくないものの、ジャイアンツはそれを意に介さず、相場の3倍の年俸(350万ドル=約5億4000万円)と4年契約を提示して契約にこぎつけた。ジャイアンツが異例の人事を断行したのは、期待の若手が伸び悩むケースがあまりにも多く、それがポストシーズン進出を連続して逃す最大の要因になっていたからだ。ビテロ新監督は大学野球の世界で選手を短期間に成長させる名人として知られていた人物なので、ポージー野球運営部門社長兼編成本部長は破格の条件を提示し、誠意を見せて獲得に至ったのだ。
                    

                                    
                                        
















