正月早々暴力団にレンガで襲撃された鶴田浩二

公開日: 更新日:

<1953年1月>

 年が明けて間もない6日午後8時30分、大阪・四天王寺近くにある旅館・備前屋の2階から、若い女性たちがキャーッと悲鳴を上げながら駆け下りてきた。続いて下りてきた4人の男たちは入り口に止めてあった高級車に乗り込み姿を消した。

 2階の部屋には血まみれになって倒れている鶴田浩二(当時28)の姿があった。

 その前で一緒に食事をしていた水の江滝子、高峰三枝子らが、呆然と立ち尽くしていた。鶴田は救急車で近くの病院に運ばれて、頭と手を11針縫う応急処置が施された。全治10日間のケガだった。

 1時間前まで鶴田は水の江や高峰と千日前・大劇の正月公演「百万ドルの宝船」に出演。ショーを終え、旅館に戻ると、鶴田にサインを求める女性ファンたちが集まっていた。

 そのうちの10人ほどを部屋に招き入れると、その一群に紛れて男たちも上がってきたのだった。そのうちのひとりが「鶴田さん、おめでとう」と声をかけながら空のウイスキーボトルで殴りかかった。顔をやられたらまずいととっさに頭を抱えうずくまった鶴田に、別の男がレンガを振り下ろした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束