著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<11>ドン・ファンのラクダのシャツとももひき姿はワイドショーを喜ばせた

公開日: 更新日:

 番組のプロデューサーから雷が落ちることが予想されたからだ。

 しかし、後発組はラクダのシャツ姿を撮れなかった。実際、スーツ姿のドン・ファンが寝室でテレビカメラに向かって説明している番組もあった。

■プランは通らず…

 この事件を知った私も、すぐに取材に行きたかった。ところがこんなに面白い事件なのにプランが通らなかったので、初動に失敗してしまったのだ。週刊誌や月刊誌ではプランが通らなければ独自に動くことはご法度であり、もし動いたとしてもギャランティーは発生しない。交通費なども自腹である。

 紙媒体で事件を報じたのは週刊文春だけであったが、その扱いは信じられないほど小さかった。いくつかの記事をまとめて紹介するワイドコーナーの一本で、スペースも半ページほど。その内容は、ドン・ファンが貸金業で財を成したことや田辺で嫌われていたことなど、ネガティブな論調に終始した。

 私が……いや世間の皆さまが知りたいのはドン・ファンの生きざまと女性遍歴である。そう確信した私は、まだまだ取材の余地があるはずだと内心胸をなで下ろしていた。もし、週刊文春がその時にこのような視点で記事を作っていれば私の出る幕はなく、したがって「紀州のドン・ファン」が生まれることもなかった。(つづく)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃