英BBCがジャニー喜多川の「少年虐待」を特集 番組制作に協力した私が言いたいこと

公開日: 更新日:

 彼女はテレビ電話で、「なぜ、被害を受けた少年たちが声を上げないのか」と聞いてきた。私は、Netflixが放送した歌手マイケル・ジャクソンに子供のころ性的虐待を受けた元少年2人の告白番組(フェイクドキュメンタリーだという声もあるが)を例に出し、この国では、男が男から性的虐待を受けたと公表するのは、アメリカ以上に難しいと言った。

「なぜ逃げなかった」「合意の上だったのでは」などという心ないことを言う者もいるし、肉親からも「世間体が悪いからよしてくれ」と言われてしまうからだ。

 それでも意を決して告白しようとしても、大新聞は傘下にテレビ局を持ち、大手出版社は少年少女向け雑誌を多く持っているから、ジャニーズに媚(こ)びへつらって取り上げない。

 ジャニー喜多川の少年たちに対する性的虐待が大きな社会問題にならなかったのは、この国のメディアが意識的か無意識かにかかわらず、“共犯者”として加担してきたからだと私は考えている。そう話した。

 喜多川が亡くなった翌々日の朝日新聞「天声人語」は、「これほど素顔を知られぬまま旅立った人も珍しいのではないか。(中略)(喜多川に=筆者注)ジャニーズらしさとは何かと尋ねると、『品の良さ』と答えたという」と書いた。ここまでくると無邪気というより無知というべきであろう。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  1. 6

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  3. 8

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  4. 9

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  5. 10

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意