(29)問題が現実的になり「介護の沙汰も金次第」を実感する
介護問題が現実的になって初めて、親の年金や貯金の額を知る人が少なくないという。我が家もそう。預かった2冊の通帳と自宅にあった保険証書などを読み解くことで把握することができた。
それによると年金は公的+個人で月額約22万円、貯金が約4000万円。息子たちを受取人に指定した生命保険(終身保険)が約1000万円分。ほか、長期保有の株式4銘柄があり、毎年数万円の配当を受けていた。
ちょうど「老後資金2000万円問題」が発表された頃だったので、世間の平均よりは多いことは理解した。しかも、息子たちのために生命保険までかけてくれていた。おかんは若い頃からパートや契約社員として働き、常日頃から「もったいない」が口癖。自分のためにお金を使うことはほとんどなかったので、その気持ちに素直に感謝するしかなかった。
ただ、介護が必要になった今、調べ始めたサ高住や有料老人ホームの費用は安いところで年間200万~300万円。おかんの場合は個人年金で上乗せしていたけれど、とても一般の年金でまかなえる金額ではない。とくに満額でも月額7万円ほどの国民年金受給者は、貯金を取り崩していくしかないことは容易に想像できた。


















