進むペットの高齢化で避けられない介護と終活問題…メディカルトリマーが「元気なときに動画撮影」を勧める理由
日本の平均寿命は男女とも80歳を超え、女性は90歳に迫る。一方、犬や猫などペットの寿命も延びていて、ペットの高齢化も進んでいる。飼い主もペットも高齢化を迎える中、ペットの終活で苦しむ人も少なくないという。
■平均寿命は80年代の3歳前後が今や15歳前後に
「仕事を辞めて、介護に専念することにしたんです」
先日、同世代の50代の友人に会うと、開口一番こう言った。介護といっても親ではなく、14歳の愛犬ラブラドールのことだ。子宝に恵まれなかった友人夫婦にとって、愛犬はまさに「わが子」そのもののようにかわいがってきた。それだけにしっかりと介護して見送りたいという。
2011年に発行された日本獣医師会雑誌第64巻第1号に掲載されている「家庭動物(犬猫)の高齢化対策」によると、1980年の犬の平均寿命はわずか2.6歳、猫は3歳だった。それが今や犬は14.8歳、猫は16.0歳に延びている(全国犬猫飼育実態調査2025年・ペットフード協会)。メディカルトリマー協会理事の国久豊史氏が言う。
「小型犬や猫を中心に室内飼育や良質なフードが普及し、ペットの飼育環境が改善された一方、獣医療が進歩したことで治せる病気が増えました。そうしたことが相まって飼い主さんはペットを家族として扱うようになって、定期的にサロンに通い、トリミングなどを通じてペットの体調をケアする方も少なくありません。こうした変化によって、ペットの寿命は劇的に延びたのです」
メディカルトリマーとは、定期的なトリミングやシャンプーなどを通じて、ペットの皮膚や被毛、体調、行動などの変化をつぶさにチェック。そんな小さな変化を見逃すことなく、飼い主にケアの仕方を提案したり、必要に応じて獣医師や専門家への橋渡しを行ったりする知識と視点を備えたトリマーのことだ。トリミングやシャンプー、爪切りなどを行う一般的なトリマーとは違う。
















