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栃木県大田原市 松尾芭蕉が愛した黒羽の魅力と歴史を辿る

 元禄2(1689)年に江戸を出発した俳人・松尾芭蕉が、最も長く滞在したのが黒羽(栃木県大田原市)だった。芭蕉は門弟の家に宿泊し、重箱に食べ物を入れて外に出かけ、地元の人たちと歌仙を巻いたという。

 芭蕉が黒羽に滞在したのは、13泊14日に及んだ。なぜそれほど長くいたのか、理由はハッキリしないが、「ふるさとを知る会」の直箟浩子さんは、「雨が多かったのでゆっくりしたのだろうともいわれていますが、地元の人たちとの交流を楽しみ、おもてなしに感激していたのではないかと思います」と言う。滞在中は多くの句も詠んでいて、それらは同地の寺社などに句碑として残っている。

 そんな芭蕉に関する史料や文献をそろえるのが「黒羽芭蕉の館」。入り口には馬に乗る芭蕉と弟子の曽良のブロンズ像があり、当時の雰囲気を伝えている。館内には、おくのほそ道の行程を記した列島の模型もあり、2年に及ぶ旅に思いをはせる観光客も少なくない。

 隣接する遊歩道の「芭蕉の道」には、惜別の情を込めて詠んだとされる「行春や鳥啼き魚の目は泪」などの句碑が建てられている。時間を気にせずぶらぶらと散策すると、思わぬアイデアが浮かんでくるかもしれない。

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