参院選に挑んだ精神科医・和田秀樹さんが明かす選挙の裏側…「政策を取り上げてもらえなかったのが残念!」
和田秀樹さん(精神科医、作家/65歳)
ベストセラー作家でもある精神科医の和田秀樹さんの「その瞬間」は幸齢党を設立して7月の参院選に挑んだこと。なぜ政界をめざしたのか、選挙の裏側と苦労話を聞いた。
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──まず政治団体の設立を決意した瞬間から現在までの経緯を。
今年の5月に高齢者向けの政党をつくって参院選で戦おうと決め、幸齢党を設立したのが6月9日。その日に記者会見をしました。高齢者のための政党です。
前妻と所有していたビルを売却する羽目になったのが決意した理由でもあるんです。ビルのローンが月160万円もあったのですが、私は日本大学(2022年に常務理事就任)の林真理子理事長から週に5日通ってほしいと言われていたため、講演会などいろんな仕事をキャンセルしたんです。
ところが、結局は日大をクビになり、収入が減ったので、前妻と相談して「ビルを売ってしまおう」と決めました。そこそこお金が残ったので、「じゃあ、この金で政治活動を」と決意。だから日大をクビになってなかったら、政治団体設立なんて無理でした。
供託金が候補1人につき600万円で、政党とみなされる10人分で6000万円と、プラス3000万円くらいの9000万円ほどかかるだろうと思っていましたが、10人集められず、東京選挙区だけで挑むことにしました。政党とはみなされなかったけど、私たちの政策を伝えないと次につながらないと思い、1人を無所属で幸齢党の推薦という形で出馬させ(吉沢恵理さん)、私は応援に回りました。それでも、実際やってみたら、思っていた以上にお金がかかり、すべて合わせると4500万円ほど使いました。