実家の片付けで子どもが見た“地獄” 約半数が「生前整理」着手できず…それでも親が子に手伝わせたくないワケ
お盆になると話題にのぼるものの、親子で考え方に隔たりがあるのが「生前整理」だ。
老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」の「生前整理・片付けに対する意識調査」によると、65歳以上の親世代の約8割、子世代の約7割が生前整理や片付けの必要性を感じている。だが、子世代の約8割がその手伝いをしたいと思っている一方で、親世代の約6割が手伝ってほしくないという。
「自分が判断することだから」(75.3%)、「子供に迷惑をかけたくないから」(41.2%)、「片付けにあたって意見が割れそうだから」(15.9%)などの理由からだが、その結果、親世代の約半数が「着手したいと思っているが何もしていない」という。
生前整理が手つかずだったことで“地獄”を見たというのが50代女性のFさんだ。3年前に母親が他界し都内の一戸建てを相続したが、残置物の処理に1年以上かかった。
「ここで暮らす予定はなかったので業者に処分してもらうつもりでしたが、遺品整理が済んでいなかったのと100万円近い見積もりだったことから、時間がかかっても自分でやろうと決断しました。しかし、その考えが甘かったことをすぐに思い知らされたのです」