認識していますか…「不倫で妊娠」がもたらすもの
大手の大学予備校の講師が「中絶しなければ、動画を拡散する」などといって、不倫相手の女性に妊娠中絶手術を迫り、強要未遂罪で逮捕されたという報道がなされました。
妻子のある男性が、一時の快楽のために、避妊具をつけずに性交渉をしたらこうなることなど想像つかなかったんですか――などという道徳的なコメントを、この手の案件を相当数見ている弁護士の立場で言うつもりはありませんが、刑事事件にまで発展したら、すべてを失うということは少なくとも覚えておいていただきたいと思います。
僕が経験した案件でも、不倫での妊娠が発覚した後に、今回のように脅迫をするだけでなく、腹部を殴打したり蹴ったということで逮捕される件もありました。その方々は、妻子が去り、職場も変えざるを得なくなりました。
刑事事件にまではならなくとも、不倫が発覚すると関係者全員が精神不安定に陥ります。
よく受ける相談のひとつに、妊娠をした不倫相手に中絶手術をさせる方法はないか、認知を避ける方法はないかというものがあります。これは不倫をした夫だけでなく、不倫をされた妻からも聞かれることがあります。