コーディネートに悩まなくていい 普段着にスーツのススメ
リタイアされた方も現役の方も、最近は通勤にスーツを着る人が減っているという話はご存じだろう。大手都市銀行とて内勤者にはノータイ推奨、カジュアル出社OKのお達しが出ているだけに、半沢直樹のオフィスで全員ネクタイ着用スーツ姿なのには違和感を禁じ得ない。あれはもはや日本のサラリーマンの幻想でしかない。
旧態依然としたスーツは肩身が狭いが、最近新しいスーツが登場している。それが「セットアップスーツ」だ。
「セットアップ」とは本来、ジャケットとズボンを別サイズ、または単体購入できるように用意した販売店側の呼称だが、最近では、薄手のポリエステル素材のジャケット&ズボンのことを指す。伸縮性素材を混紡しているのでノンストレス。さらに撥水加工や吸汗速乾性が備わり、自宅で洗濯できることから、若いサラリーマンから管理職クラスまで愛用者が増え、街中でもよく見かける。
この「セットアップ」は、カジュアルな着方が似合うため仕事着としてだけでなく、普段着としても着用できる。形は一見テーラードだが、権威的なイメージはなく、クルーネックのTシャツとスニーカーで着ると、まったくもって仕事着に見えない。それに何より上下は決まっているのだから、春夏は半袖のTシャツ、秋冬はセーターだけ手持ちをクローゼットから一枚選ぶだけなのでコーディネートに悩む必要がない。