洋服の青山「みんなのスーツ」はなぜヒットしたのか? 売れない時代に10万着突破

公開日: 更新日:

■本格的な立体縫製は死守

 開発を担当した青山商事商品第一部の河原林孝太マネジャーは「低価格帯でも、60年かけて築き上げてきた洋服の青山の仕立てのクオリティーだけは妥協したくなかったですね」と話す。

 通常のスーツと比べると、パーツを約25%まで減らしているが、一般的なスーツと同じ60~70のパーツを使った本格的な立体縫製は死守しつつ、作業工程を減らしてコストカット。同社の主力は3万9900円のスーツというが、その3分の1の低価格を実現させた。光沢を抑えた生地の開発にも苦労したそうだ。

「気軽に選んでもらえるゲートウエー商品、入門編として、当初はスーツに馴染みのない若年層を想定していましたが、下は小学生の卒業式から、上はすでにリタイアした世代まで幅広い年齢層に支持されています」と、前出の河原林マネジャーはこう続ける。

「ゲレンデマジックじゃありませんが、スーツって単純に着るだけで格好良く見えますよね。かつての社会人は着ることが“義務”でしたが、今は場面によって使い分ける自分をプロデュースする道具のひとつです。『みんなのスーツ』でそんな自己表現の楽しさも知ってもらって、さらに上級のスーツを手に取ってもらえるようになれば」

 最大のヒットの要因は作り手の“こだわり”にあるようだ。

  ◇  ◇  ◇

 ヒット商品の開発秘話は、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    伊原陵人の女性トラブル報道と関係が? 阪神の若手有望株を巡る“不可解な塩漬け”

  2. 2

    NHK「のど自慢」見ていて、あの政党の党勢縮小の理由がわかった

  3. 3

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  4. 4

    維新から入閣の中司宏新大臣に案の定「裏金疑惑」…高市内閣は支持率20ポイント暴落もある

  5. 5

    DeNA構想外の藤浪晋太郎を拾いそうな「意外な2球団」 “瀕死の剛腕”にはこれだけの魅力

  1. 6

    藤島ジュリー景子もう復活 懲りない真っ暗闇集団「旧ジャニーズ」と、それを許すテレビ局

  2. 7

    『ペイパーバック・ライター』60年前の日本との実力差を感じる凝った機材セッティング

  3. 8

    藤島ジュリー景子氏「復権の宴」と、「死ぬほど悔しい」と今もむせび泣くジャニー喜多川氏性加害被害者の肉声

  4. 9

    水前寺清子(4)気をつけていることといったら、「自分の心と違うことは言わない」ぐらいかな

  5. 10

    結核とは違う感染症「非結核性抗酸菌症」患者が増加…人からうつらないのに感染するのはなぜ?