準同盟化も検討 豪の「有志連合参加」で高まる日本の懸念
オーストラリアのモリソン首相は21日、米国が主導するホルムズ海峡などの安全確保を目的とする有志連合に参加することを表明した。8月上旬に米国のポンペオ国務長官とエスパー国防長官がオーストラリアを訪問して、参加を要請したが、それに応ずる形となった。モリソン首相は、石油タンカーの自由な航行を保障することはオーストラリアの利益にかなうと述べ、海上輸送が損なわれることはオーストラリアにとって潜在的な脅威であると語った。このように、モリソン首相は「脅威」を強調するが、ホルムズ海峡周辺の「航行の自由の確保」などは、トランプ政権がイランとの軍事的緊張を招き、7月に有志連合への参加を各国に呼びかけるまで唱えられることはなかった。
オーストラリアはイギリス、バーレーンに次いで有志連合への参加表明を行った3番目の国だが、モリソン首相はトランプ大統領の国際法に違反する中東政策に従う世界でも数少ない政治指導者だ。