関電疑惑 元助役宅から金沢国税局が「提供先メモ」を押収
関西電力の役員ら20人が福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)から総額3億2000万円に上る金品を受け取っていた問題で、金沢国税局が昨年1月から行っていた税務調査で、元助役の自宅から金品の提供先や金額などが詳細に記されたメモが押収されていたことが分かった。
国税局がメモをもとに調査したところ、八木誠会長や岩根茂樹社長など関電の経営幹部らの自宅などからリストに記載されていた金品を発見。中には菓子袋などに入ったままの状態で保管されていたものもあった。
また、関電は、こうした事実を昨年7~9月に外部の弁護士などで構成する調査委員が実施した社内調査で把握していたにもかかわらず、その結果を取締役会に報告せず、正式なコンプライアンス委員会にも諮られなかったことも分かっている。
こうした隠蔽体質に批判が相次ぎ、関電は2日午後、八木会長、岩根社長らが改めて記者会見を開き、社内調査の内容を原則すべて公表するとしている。